山口暮らしを体験してみる

先輩移住者の声

voice No 13

塚本 光明 さん

[山口市阿東地福]

梨農家

いつ・どこから・なぜここに?

 2012年1月に宇部市から阿東に越してきました。前の職場も長く勤めたのですが、心身ともにくたびれてしまって、これからどうしようか悩んでいた時に、阿東の知り合いが梨園の園主を紹介してくれました。会って話したところ「こっちに来ないか」と言ってくださって、妻と相談して決断しました。

現在の状況・感想

 その園主から梨園を譲り受け、梨を作っています。初めて会った時にもうからだを悪くされていたので、短い期間で梨栽培を教えてもらいました。1回目の収穫の後亡くなってしまったのですが、「もっと、もっとがんばれよ」と活を入れられているような気がします。

 梨園の仕事は1日1日が早いです。きつい作業もありますが、充実していて達成感があります。親戚が農家で、その手伝いは好きだったんですね。デスクワークより外でからだを動かす仕事の方が向いている気がします。早寝早起きの規則正しい生活で不摂生をしない。宇部の知り合いに「顔色がよくなった」と言われます。

 冬場はスキー場を手伝ったり、ある事業所から「ちょっと経理を見てよ」と言われたり、ちょこちょこいろいろすることがあります。

 経済的には厳しくなりましたが、心は豊かになりましたね。

地方への移住にあたり不安だったことは? 実際は?

 同じ山口県内ですし、そんなにギャップはありませんでした。自然のスケールが大きいことも自分には合っていると思います。妻も今はすっかりなじんで、ずっとここで生まれ育ったような風格さえ感じさせます。

 子どもは宇部市内の大規模校にいたので、田舎に来てだいじょうぶか心配でしたが、今の方がいきいきしていて皆勤。長男は生徒会長もやらせてもらって、勉強以外の面も充実しているようです。

 経済的不安も子どもたちのことだけ。自分たち夫婦は何とかなると思っています。

阿東の印象は? 魅力は?

 阿東は空気がおいしい。木戸山峠を越えたら、それを感じます。米、豆腐、みそ、しょうゆといった基本的な食材がおいしいです。

阿東に住んで戸惑ったことは?

 特にありません。妻は買い物が不自由だといいますが、なければないで生活できる。不自由も楽しみに変えられると思います。

阿東に来てよかった? それはなぜ?

 健康になれたこと、そして子どもたちがまっすぐ育ってくれていること。阿東に来てよかったと思います。梨組合の人や近所の人たちがとてもよくしてくださってありがたいです。地区の集会所で飲み会があったり、お祭りにも参加しますし、消防団とか猟友会とかでは若手として期待されています。そういう近所づきあいも暖かくていいものだと感じます。

今後の展望

  疲れ果てていた私を受け入れてくれた阿東で、死ぬまで梨を作り続けたいです。食べた人が「おいしい!」と言ってくれるとうれしくて、またいいものを作ろうという励みになります。梨作りは自然が相手なので気候とか害獣対策とか思う通りにいかない大変さはありますが、それは受け止めるしかない。周りもみんな長生きなので、心身とも健康で梨を作り、周りと助け合いながら暮らしていきたいと思っています。

移住を考えている人・移住してきた人にアドバイスを

 大事にしたいのは人づきあいですね。最初はなかなか本音を言ってもらえないところもありますが、こちらから心を開いて、地区の行事にも積極的に参加していれば声をかけてもらえるようになると思います。

 
取材年月:2016年1月