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先輩移住者の声

野田 和孝 さん

[山口市湯田]

学習塾経営

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取材年月:2019年11月

新山口個別学習塾

〒754‐0004 山口県山口市小郡下郷1324‐2 富士ハイツ202

(新山口駅から徒歩5分、周防下郷駅から徒歩10分)
 ウェブサイト https://www.ogoori-jyuku.com

 【お問合せ】
 083-902-6702
 jyukucho@ogoori-jyuku.com
(担当:塾長・野田)
【開講時間】
 月曜~金曜 15:00~21:00
 

いつ・どこから・なぜここに?

 自分(和孝さん)は山口市、妻(圭子さん)は神奈川県の出身です。移住前は横浜市青葉区に住んでいました。
 2017年、子どもが誕生して初めての帰省をきっかけに山口に帰ることを考え始めましたが、当時は妻が乗り気ではありませんでした。田舎で子育てをしたいという話を普段からちょいちょいしたり、東京での移住セミナーに家族で参加したりと、少しずつ妻の気持ちを動かしていった感じです。その後、親の病気入院や、経営していた学習塾が入居していたビルの建替えといった事情が出てきた時には、妻の方から「ひょっとしたら移住するタイミングなのかも?」と持ちかけられました。それが2018年7月で、2019年4月に引っ越してきました。

 妻はアメリカに、自分はカナダに住んでいたことも、山口のように自然が近くてのんびりしているところが自分には合っていると思えるようになった一因だと感じています。
 学生時代にカナダのビクトリアにホームステイをしたのを皮切りに色々な国に行きましたが、一番長かったのはやはりカナダで、仕事もしていました。海外に住んでみて初めて、日本という国の素晴らしさを感じましたね。日本食は世界一だと思うし、日本人の道徳観も素晴らしい。それに、当たり前ですが、言葉が不自由なく通じます。カナダから帰国後、東京・横浜に住みながら語学学校や商社に勤め、2011年に横浜で学習塾を開業しました。子どもが生まれて、故郷の山口で子育てしたいと思ったのは、自然が豊かでゆったりとしたカナダでの生活が影響しているのでしょう。

なぜ山口でこの仕事を?

 2019年7月に新山口駅からすぐ近くのところで中学生・高校生対象の英語に特化した新山口個別学習塾を開校し、同時に小学生向けの「ことばの学校」という読書で国語力を高める講座を始めました。子どもの頃に良い本をたくさん読むことは、いわゆる”地頭”を良くするんです。どちらも、横浜で経営していた塾で教えていたのと同じ内容です。

 横浜では、最初は5教科を教えていましたが、大手の塾と差別化がしにくいのと、他の教科はできるけれども英語が苦手という子が、英語だけをしっかり勉強したいというニーズがあり、それに自分も妻も得意分野は英語でしたので、英語に特化することにしました。横浜では妻を講師としてウィングローブ・メソッドという学習方法を取り入れて英語を教えていたのですが、英語を論理的、構造的に理解できるようになるということで、生徒数がかなり増えました。
 ちなみに、「ことばの学校」も「ウィングローブ英語塾」も、山口県内では初なんですよ。

現在の状況・感想

 塾は新山口ですが住まいは湯田です。湯田は、とにかく生活が便利。スーパーや小児科、歯科も近所にたくさんあり、自転車でも動けます。とはいえ、基本的に車の生活になっていますね。
 食べ物が美味しくて、特に魚が新鮮で種類がとても多い!フルーツも季節ごとにほとんどが県内産で楽しめるし、フルーツ狩りもできるので子どもは大喜びです。

 仕事の方は、塾に生徒が思っていたより集まらなくて苦戦しています。ただ、年度の途中ですし、今通っている塾が皆さんそれぞれあるでしょうから、少しずつ口コミで良さが広がっていくことを期待しています。横浜で一流進学校の生徒たちを指導してきた経験と自信があるので、山口の中学生・高校生にも、本物の英語力をつけてもらいたいです。
 

地方への移住にあたり不安だったことは? 実際は?

 横浜にいた時は妻の実家が近くて何かとお世話になることができたのが、山口では頼れなくなるのが不安でした。でも一方で、山口は子育て支援拠点が多く子育て相談がしやすかったり、遊具の充実した公園がたくさんあり、自然に恵まれているので子育て環境としては抜群に良いと感じています。横浜にいた時に比べて、いろいろなストレスが少なくなったと思います。

 塾が山口でも横浜の時のようにやっていけるのか、そこは不安がありましたし移住を決意するまで悩みました。仕事に関しては今もまだまだ奮闘中です。

山口の魅力は?

 週末のレジャーが断然楽しくなりました!夏は海水浴にフルーツ狩りを楽しみましたし、子どもをもっと山登りやキャンプ、スキーにも連れて行きたいと思っています。タケノコやレンコンも県内産があって、野菜が安くて美味しいです。


 山口情報芸術センター[YCAM]などで、単館系の映画上映やコンサートなどの各種イベントが随所でやっていて、芸術や文化的な意識が山口市は高いと思います。

 都会と比べて、人との距離が近いと思います。初めましての人でも、実は共通の知り合いがいるってことも結構あります。ネットワークは作りやすいのではないかと感じます。”ビジネスクイーンコンペティション”や”ママドラフト”といった、女性の活躍を推進する場があったり、実際に活躍している女性が近くにいるのは、妻にとって良い刺激になっています。

 

山口に住んで戸惑ったことは?

 夜が暗いこと(笑)。街灯がとても少なく、人も車もいないので本当に真っ暗な道が多いです。あとは、ゴミの分別が横浜とは違っているのと、ペットボトルなどの収集が月に1回しかないのはビックリしました。24時間開いている資源物ステーションがたまたま近くにあるので、資源ごみは頻繁に持ち込んでいます。
 車社会で、自分たちも普段は基本的に車で移動ですが、新山口への通勤にバス、電車、自転車を使っています。バスは高いし、鉄道は本数が少なくて不便ですね。山口県は”サイクル県”を名乗っているわりに、道が粗くて自転車乗りには不親切だったりしますが、自転車での移動は意外と早くて便利です。
 他には、クレジットカードが使えないお店が割とあって、たまに不便を感じるくらいでしょうか。

 

今後の展望

 塾の他に、妻が翻訳サービスの仕事を始めたので、ネットワークを広げてビジネスを成功させたいです。ご縁がつながって、ある企業様のホームページを翻訳させていただくことになったので、一つ一つ実績を重ねていければと思っています。
 山口の良さを県外のみならず、海外にも広めたいと思っていて、それには行政や観光サービス業などのホームページに英訳が必要ですから、自分たちが翻訳という形で、山口のPRに協力できればいいなと思っています。  

移住を考えている人・移住してきた人にアドバイスを

 生きる上で基本的な部分の満足度が上がると思います。都会のようなおしゃれスポットやカフェが必要な人には向いていないかもしれませんが、自然の素晴らしさを楽しめる人には最適だと思います。
 将来、子供が年頃になった時に、「山口に引っ越さないでずっと横浜にいれば良かったのに!」と言われるかもしれませんが、さらに年月を経て、「山口に引っ越して田舎で育ててくれてありがとう」と言ってくれる日が来ると思っています。

 仕事の面では、求人はあっても選択肢は数少ないです。でも、もし何かビジネスを始めようとしていて、それが山口には無い事業ならば尚更、大いにチャンスはあると思います。

 取材年月:2019年11月

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